ワインラヴァーの皆様こんにちは。
今週もまるひろワインブログに
お立ち寄り頂きありがとうございます。
今回のワインブログでご紹介するのは、
ブルゴーニュ地方で(もちろん日本でも)
有名な実力のある2人の生産者です。
彼らのワインは、とても人気があり
新ヴィンテージが入荷してもすぐに
完売してしまうほどの希少性なワインです。
ブルゴーニュのワインは、村の名前が
ついた物になりますが、生産者によって
ワインの味や評価がかなり変わってきます。
よって、ブルゴーニュワインの購入時は
そのワインの生産者で選択することをおすすめします。
ブルゴーニュワインは
ワイン名(村名)と生産者の両方を
覚えなくてはならないので、
勉強が大変ですね!!
ということで、今回のワインブログは
素晴らしい生産者のワインが入荷
いたしましたのでご紹介させていただきます。
まず1人目の生産者は、
【ジャック・フレデリック・ミュニエ】です。
繊細で華やかなシャンボール・ミュジニーらしさを
引き出す名手として知られる、ジャック・フレデリック・ミュニエ。
ミュニエの評価はこの10年で急上昇しており、
今やその実力はコント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ
(シャンボール・ミュジニーのTOP生産者)や
ジョルジュ・ルーミエ(漫画神の雫で第1の使徒)
の2大ドメーヌと肩を並べると言われる程。
その証拠に、フランスで最も権威あるワインガイド誌、
「ル・ギィド・デ・メイユール・ヴァン・ド・フランス」
2014年版においては最高評価の3ツ星を獲得するなど、
年々入手困難を極める造り手となっています。
今回は、彼らのモノポール(単独所有畑)、
クロ・ド・ラ・マレシャルの最新2013年が
ごく僅かに入荷しました。
ジャック・フレデリック・ミュニエのドメーヌは1863年設立。
現在5代目のフレデリック・ミュニエ氏が責任者となってから、金銭的な理由から
長年貸し出されていたモノポール、クロ・ド・ラ・マレシャルの畑を
2003年に買い戻したことにより、飛躍的に成長を遂げることとなります。
フレデリック・ミュニエ氏を語る上で外せないのが、
その異色の経歴です。パリで生まれ育ち、
石油関連の建築を手掛けるエンジニアとして活躍。
また定期路線のパイロットも務めていました。
それまでワイン造りの経験と言えば、
収穫に参加したことがある程度だったのです。
そんな彼が「人生の中でまったく違う仕事を」と
ドメーヌを継いだのは1985年のことでした。
ワイン造りへのポリシーは
“自然に任せ、人間の介入をできる限り避けること”。
「ワインは自然のものであり、造りあげるものではない。
ワインメーカーとヴィニュロンは同義ではなく、
ヴィニュロンとは何よりも畑での仕事を大事にする人のことである。
醸造も行うが、その仕事は全体の中でほんのわずかな
割合しか占めていない。」と語り、
自らもヴィニュロンであることを心掛ける
フレデリック・ミュニエ氏。
太陽の日当たりやブドウの実と皮の間の味で
収穫時期を決めるなど、ヴィニュロンとして
今まさに『匠』の域に達しており、自分の個性よりも、
ありのままの畑の特性をそのままワインにする姿勢は、
ワイン愛好家の中では畑ごとのテロワールを理解する
指標としても愛されています。
彼のワインの特徴は、なんと言ってもその
エレガントなスタイル。
デリケートなシャンボール・ミュジニーの
テロワールを純粋に表現するため、
化学肥料、除草剤、殺虫剤の使用を段階的にやめ、
代わりに食虫グモを畑に放すなど、こまめな手入れと
地道な努力をが行われています。
そして、その洗練された緻密な構成と気品に満ちた芸術的とも
言われるジャック・フレデリック・ミュニエのワインは、
ブルゴーニュ・ファンが密かに探し求めるワイン
のひとつになっています。
ミュニエのワインの魅力はなんと言っても
ピュアでエレガントな味わい。
近年、新樽の使用を抑えており、グラン・クリュの
ミュジニーでさえ新樽比率はおよそ15%まで減らしています。
将来的には全てのワインに新樽を使用しなくても、
高い水準のワイン造りは可能だと語っており、
新樽の使用に関してはピュアさを失わないように
細心の注意が払われています。
2013年ヴィンテージは、ここ数年の豊満な
スタイルとは異なり程よい肉付きの引き締まった印象。
フレデリック・ミュニエ氏曰く、
「豊富な酸と個性がよく表れたヴィンテージ」と
語っているように、しっかりとした酸を蓄えた
長期熟成のポテンシャルを感じる仕上がりとなっています。
これぞトップ・ドメーヌの実力と改めて感心させられる、
圧巻の出来栄えを是非ご堪能ください。
ミュニエの入荷したワインはこちら
ニュイ・サン・ジョルジュ プルミエ・クリュ
クロ・ド・ラ・マレシャル2013
750ml 税込 16,200円
ニュイ・サン・ジョルジュの一級畑
【クロ・ド・ラ・マレシャル】は、
約9ヘクタールあり、コート・ド・ニュイ
地区の中では、最も大きな単独所有畑。
このクロ・ド・ラ・マレシャルは、
2003年まで50年にわたり、
フェブレイ(ブルゴーニュトップクラスの
ドメーヌでありネゴシアン)
に貸し出され、ようやくその契約が切れ
2004年からミュニエが栽培・醸造。
フェブレイ時代のクロ・ド・ラ・マレシャルは
長期熟成型を意識し、やや強めな仕上がり
だったが、ミュニエ時代になってからは、
本当に同じ畑とは思えない気品に満ち溢れ
まさに女性的ヴィオロン型。
グランクリュ・ミュジニーを髣髴とさせるスタイル。
黒果実のアロマに土のニュアンスが
バランスよくまとまった香り。
華やかな果実味が口中を覆い心地よい味わい。
タニックで骨太の筋肉質な印象と
甘やかさと複雑味が綺麗に交わり、
ニュイ・サン・ジョルジュが持つ
力強さと、ミュニエの上品さが1つ
になったミュニエだけの唯一無二の味わい。
このワインは、川越店に3本入荷しております。
次の生産者は、
【ロベール・グロフィエ・ペール・エ・フィス】です。
シャンボール・ミュジニーの偉大なプルミエ・クリュ、
レ・ザムルーズの最大の所有者、ロベール・グロフィエ。
ドメーヌはモレ・サン・ドニに拠点を置きながら、
シャンボール・ミュジニーの偉大な生産者として知られる
珍しいドメーヌです。
ボンヌ・マールに1ヘクタール、
シャンベルタン・クロ・ド・ベーズに0.5へクタール、
そしてシャンボール・ミュジニー・レ・ザムルーズ1ヘクタールなど、
計8ヘクタールの錚々たる畑を所有しています。
グロフィエ家のワイン造りは1930年代、
ロベール氏の父ジュール氏が
レ・ザムルーズや特級畑ボンヌ・マールなど
優良な畑を所有しネゴシアンに販売したことに始まります。
その畑を継いだロベール氏は、
畑でブドウを栽培していれば満足という
実直なヴィニロンたる性格でしたが、
妻であるジョルジェット女史がドメーヌ元詰めを勧め、
1973年からは自分たちの手で瓶詰を開始。
彼女の指揮の下 醸造設備を整え、
最新のコンピュータやテイスティングルームを
備えた瀟洒なドメーヌへと生まれ変わり、
素晴らしいワインの数々を生み出すようになりました。
そのワインは、ロバート・パーカー氏から
「A.C.ブルゴーニュからグラン・クリュに至るまで、
どのワインもテロワールを良く表現した最上のワインだ」
と評され、今やルーミエやヴォギュエとも並び賞される、
シャンボール・ミュジニーのトップドメーヌに昇りつめました。
現在ロベール氏は実質ワイン造りから引退。
息子のセルジュ氏が当主を務め、ボーヌの醸造学校で
学んだ孫のニコラ氏(写真:下)が栽培と醸造を行っています。
ロベール・グロフィエでは、グロフィエ家の
実直な性格が表れたような、表裏のない誠実な
ワイン造りが行われています。
畑はすべて有機栽培。ブドウの樹はブルゴーニュで
主流なギュイヨ仕立てではなく、
細い枝を4本残したコルドン仕立てを採用。
コルドン仕立てはブドウ房同士の間隔を広げることで
風通しと日照を向上させるため、腐敗を防ぐ効果があり、
同時に収量を抑えることも容易となります。
収穫されたブドウは、ヴィンテージの出来に応じて
100%~30%除梗を行い、破砕せずに8~12℃で
約10日間ほどの低温マセレーションを施し、
自生酵母による発酵を実施。
新樽の使用は控え目で、
村名ジュヴレ・シャンベルタンで20%、
1級レ・ザムルーズで40から50%、
ボンヌ・マールで50から60%程度に抑え、
果実本来の味わいを大切にしたワイン造りが行われています。
そうして造られるワインは、濃密で味わい深く、
熟成のポテンシャルにも優れた出来栄え。
凝縮感を保ちながらアペラシオンの特徴である
エレガンスや研ぎ澄まされたような
美しい果実味を体現しており、
まさに濃密な味わいと滑らかさを両立させた、
究極のエレガンスと言える仕上がりです。
では、グロフィエの入荷したワインはこちら
ジュヴレ・シャンベルタン レ・スーヴレ2014
750ml 税込 12,960円
パーカーポイント90点
入荷数3本
2010年より区画名付きとなったグロフィエ唯一の
村名ワイン、ジュヴレ・シャンベルタン・レ・スーヴレ。
モレ・サン・ドニに最も近く、特級畑の
マゾワイエール・シャンベルタンの
すぐ下の斜面という好立地に位置しています。
熟したカシスや木苺、ブラックベリーなど
果実の豊かなアロマにジビエや森林、
スパイスのニュアンスが混ざり合う、
非常に複雑性のあるアロマが力強く香り立ちます。
質感はシルキーで、フランボワーズなどを思わせる
赤系果実の繊細な果実味とこなれたタンニンが
魅力的な村名クラスとは思えないクオリティの高さで、
一度飲んだら印象に残るような味わい。
力強さを感じつつもエレガンスを併せ持つ、
優美な余韻が感じられる仕上がりです。
生産量が少なく市場でも品薄のため、
見つけたらすぐに手に入れたい一本。
続きましては、こちら
ボンヌ・マール2014
750ml 税込 46,800円
パーカーポイント95点
入荷数3本
グロフィエが手掛ける唯一のグラン・クリュ。
主に赤土が多い土壌でブドウを
栽培しており、濃い色調に力強い豊かな
果実味のワインが多く造られています。
鮮やかで濃い赤色の色調。
ダークチェリーやブラックベリー、
ブルーベリーなど黒系果実の濃厚な
アロマが力強く香り立ちます。
いきいきとした酸と繊細なタンニンがあり、
口当たりは非常に滑らか。
完熟した果実の甘やかさの中に、
ハーブやモカ、胡椒、フローラルなど
複雑な風味が溶け合う官能的な味わいが楽しめます。
後味にはほのかにスパイシーなニュアンスが残り、
心地良い余韻を長く楽しめる仕上がりです。
ファン垂涎のグロフィエが手掛ける唯一のグラン・クリュ。
生産量が少なく市場でも品薄のため、是非この機会をお見逃し無く。
最後はこちら
シャンボール・ミュジニー プルミエ・クリュ
レ・ザムルーズ2014
750ml 税込 46,800円
パーカーポイント95点
入荷数6本
ロベール・グロフィエを知るに必飲である一級畑レ・ザムルーズ。
「恋人たち」という意味の名の通り、気品に満ちた味わいで
実質的にはグラン・クリュと言っても過言ではないほどの
クオリティと評価を誇り、ブルゴーニュラヴァーを魅了し続ける畑です。
ロベール・グロフィエは、表土の浅い急峻な斜面に畑を持っており、
他の造り手のレ・ザムルーズと比べて、
たっぷりと日照を浴びた快活さに溢れた味わいを堪能できます。
ブラックベリーやラズベリーなど赤・黒系果実やザクロなど
のアロマに、ハーブやジビエ、なめし皮の複雑なニュアンス。
飲み応えのある完熟した果実味の中にきれいなミネラルが感じられ、
洗練された極上の味わいが余韻まで長く楽しめます。
生産量が少なく市場でも品薄のため、
見つけたらすぐに手に入れたい一本。
是非この機会をお見逃し無く。
今回ご紹介したワインは、
有名生産者だけにお値段が高く(泣く)
手を出しづらいものですが、
1生に1度は、飲んでみたい!
いや、飲んでおくべき!!!
ワインです。
結婚などのお祝いに、お世話になっている
方へのお中元に とワイン好きの方へ
ご贈答用としても好適品となっております。
では今回は、このあたりで失礼いたします。
最後までお付き合い下さいましてありがとうございました。